スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Tag:スポンサー広告 

時空警察調査団1(修正版)

こんばんは 佐藤です。

「時空警察調査団」はじまります。








あらゆる時と空間を司る、絶対者。
時空警察。

永遠の時の中で彼らは今日も世界の安定のために駆け続ける。
彼らにとって大切なもののために、いつまでも。





 星間シャトルの中で青年は自分のIDカードをながめていた。
 窓際の席を確保しているので、目の端に出発準備に追われるスタッフの様子が映る。

「俺の名前、誰が決めたんだろうね。トーマスだって。珍しい名前だよね、何系?」
 青年は隣席の少女に話しかけつつ、カードをグリーンがかった淡い色のジャケットの内ポケットにしまった。変わって胸ポケットから小型のコンピュータを取り出す。

「知らないわよバーカ」
 少女は青年に見向きもせず視線だけであたりの客席を観察する。
「君もIDカードくらい目を通しておくといいんじゃないかな。今回はミミちゃんだっけ?」
と、青年の顔面に衝撃が走った。少女の腕がヒットしたのだ。
「いたい……」
「うっさい。あたしはナップル。今回はナップルちゃんなの。その名前で呼ぶな変態」

 年のころなら10歳前後。いたいけで純粋で純朴で、その道の男ならば捨て置かなそうな美少女である。そんな彼女が見た目と激しいギャップの口調で言い放った。
「ほら」
 IDカードを青年につきつける。
「近い、近いです。、眼前3センチの距離でそんなの見せられてもよく読めないよナップルちゃん」
 青年の言葉など意に介さないかのように、少女はIDカードを小さなベージュのポシェットに納めた。
「もう出発なんだからそんなゲーム機しまいっちゃいなさいよ。大人気ない」
 『今回はナップル』と言っていたナップルちゃんが冷たく言った。
「えー。これは大人のゲームだよ? キャバレーゲームだよ! 9人の女の子の中から好みの子とラブラブするシミュレーションなんだよ!!」
 ナップルは一瞬驚いたような顔をし、次に心のそこから軽蔑した目で『トーマス』を見た。

「なんつーゲームやってんだか」
「好みの子を最初にセレクトしてだね、少しずつ仲良くなってだね、仲良くなったらまああんなことやこんなことができて」
「なんというエロ親爺」
「いや、これは純粋なシミュレーションなんだよ。(ナップル:「どこが純粋なんだか」)この子達は実際にキャバレーで働いている子でね。これから向かう星にあるキャバレーなんだけどね。まあ宣伝用のゲームだって言ってしまえばそれまでなんだけね、特別仲良くなると隠しショーのフラグが立ってオリジナルソング歌って踊ってくれたり手づくりのお菓子を作ってくれたりとかするんだよ。夢のようじゃない!」
 うっとりとするトーマスを氷の目で突き刺すだけ刺しまくって少女は通路側を向いた。相手にするのもばかばかしい。
「君みたいにかわいくて小さな女の子がいる前では! さすがにいやらしい何かをしたりはしないよ。俺は紳士だからね。安心したまえ」
「一回死ね」
「冷たい! 冷たいよナップルちゃん。相棒に対してその態度はよくないと思う!」
 好きで相棒になったわけではない。上からの指示で仕方なく組んでいるにすぎないんだ!
 と、少女は心で叫んだ。
 そろそろ青年と話すことすらバカバカしくなってきた。

 今まで何度も転属なりメンバーチェンジをしてくれるよう「上」とかけあっているのだが、
「君たちは実にいいコンビだ。仕事は確実・効率的だし助かっているよ」
 なんていわれてさらっと流される。
 実際「時空警察調査団」メンバーとしての実績は
 ……残念なほど良い。
 本当に残念だ。
 わざと失敗してコンビ解消といきたいところだが、根が真面目なためそれもできない。
 なんて損な性格なんだろう!



「あー。出発だって。シートベルトした? ちゃんとした?」
 トーマスが一所懸命話しかけてくる。そういえばさっきから耳障りな声がきこえていた気がしないでもない。
 しかしナップルは無視を決め込む。シートベルトくらいとうにしているわ。
「楽しみだねえ。どんな事件が待ってるだろね!」
「事件なんて起こってたまるものですか!」
「あ、やっと話してくれた」
 トーマスはにっこり笑った。
 少女はぷいと横をむいてふくれた。



 そして、二人をのせたシャトルはゆっくりと出発ゲートを進み始めた。






にほんブログ村 小説ブログ SF小説へ
にほんブログ村
スポンサーサイト
テーマ : オリジナル小説(SF)
ジャンル : 小説・文学

Tag:ノベル  Trackback:0 comment:0 

Comment

comment form
(編集・削除用):
管理者にだけ表示を許可
プロフィール

sugar

Author:sugar
sugar(佐藤)です。最近お絵かきに目覚めました字書きです。ピクシブ始めました。http://pixiv.me/khronos442_satoh

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
FC2カウンター
QRコード
QRコード
検索フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。