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「夢一夜」番外

こんな夢をみた。


こんな部屋には住めぬと女がいう。
男は女に従い、マンションを売り払うことにした。


まだ若い夫婦が下見に来た。妻はこの部屋でなければならないと強く感じ、夫は受け入れた。
先の男女はさっさと出ていった。女はなぜこの部屋から離れたのかったのか、夫婦に伝えなかった。


夫婦の新しい生活が始まった。
男女が置いていった大きな壁掛けテレビジョン、ローテーブルにソファ。
高価なアートフラワーでそこここが飾られ、華やかに彩られている。
2階へ続く螺旋階段には明かり取りの窓から光がこぼれていた。
「この部屋で暮らしていくのね」「そうだね」
夫は静かに答えた。
やせぎすの美しい妻はテーブルの前に座り、昼間はここで一人っきりで過ごすのかとほんの少し寂しく思った。
何故かかすかに恐怖が含まれていた。


夕飯時、食卓につく。いつからか彼らはとても静かな夫婦であった。
妻は過去を振り返ろうとするがうまくいかない。そんな妻を夫は何もかも受け入れる覚悟で、穏やかに接していた。
向かい合わせの妻は時々奥の部屋を見る。
明かりがついていないその部屋の隅には、持ってきた白い洋服箪笥が置かれていた。金の縁取りをした、凝ったつくりのものだった。
しかし妻が部屋に入ろうとはしなかった。


ある日、いつものように食卓に向かうと幼い娘がやってきた。
ランドセルを背負った少女は部屋に荷物を置き、食堂でのひとときを過ごした。妻も夫も自分たちの娘を優しく見守っていた。
少女が奥の部屋に戻る際、妻が送ろうとしたが娘は強く拒否した。



※そのとき、わたしの脳裏に何かが写った。


別の日、今度は弟がやってきた。絵の具かなにかで肌を青く塗っているようだ。
その姿はまるで青鬼だった。

それでも夫婦は息子を優しく見守った。



※そうだ、わたしはこのドラマの転結をすでに知っていた。
そういえばあの話はどんなものだったのだろう、検索するとページが出てきたのだ。



白い箪笥の中には茶褐色に変色した小さな体が2体、下部の引き出しに収められていた。


それでも少女は母を慕う心が残っていたのか、思い遣っていた。


ぼんやり思い出した妻は、今のうちに精神科にかかっておけば罪に問われないのではないか、他の家族に迷惑が及ばないのではないかと思案する。


夫は妻も、姿を変えた子供たちも、すべてを受け入れる覚悟であった。




こんな夢をみた。
わたしは恐怖で目が覚めた。


夢は人に話せば嘘になるという。

こうして誰かに伝えることで、これが嘘になることを願う。



まだ、引き出しの中の情景がこびりついているのだ。







おしまいにゃ。

 こんばんは 佐藤でした。






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テーマ : 自作小説
ジャンル : 小説・文学

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sugar(佐藤)です。最近お絵かきに目覚めました字書きです。ピクシブ始めました。http://pixiv.me/khronos442_satoh

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