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どくしょかんそうぶん「楽園」宮部みゆき

こんばんは 佐藤です。

知り合いの女性が「模倣犯」を読み終えたときこんなことを言いました。


男ってどうしようもないわ……





「模倣犯」のスピンオフ作品である「楽園」が文庫化していたので読んでみました。
良くも悪くもここ10年くらいの宮部みゆきらしい作品と感じました。

人によって読む視点が違うと思うので、これはあくまでも僕が感じてしまったことということをご承知おきください。


物語の終わり、主人公である女性は終着点をみつけています。
彼女の依頼人である、息子を亡くした女性は救われました。
小学生の女の子もすんでのところで「引き戻された」とありました。

一見大団円を装ったような終わり方でした。


それにしては読後感にどろどろとしたものを感じます。暗く黒いなにかが心に溜まります。


救われない人が多すぎるのです。


とても酷い最期を迎えることになった女性たち。彼女たちが蚊帳の外にいるような気がしてなりません。。あえてそうしているのかもしれませんが、

「で? で、あの人たちは?」

現実でいえば悲しい最期をとげた女性たちは限りなく存在します。
ですから描くことに否定はしません。でも救われない。読んでるこちらも救われない。


ぎりぎりで両親の愛を確かめることができたように描かれている少女も決して救われない。
幼い頃に刷り込まれた、自分が虐げられた傷や男たちから与えられた恐怖はこの先決してぬぐいさられることはありません。
表にださずとも、両親は「あのときみんなを困らせた面倒くさい娘」を事あることに思い出すことでしょう。
少し悪い子になっただけでも。
妹は「あのときおかあさんたちをこまらせたおねえちゃん。ナンナノ?ナニサマナノ?」
という思いを抱きます。
これで家族がひとつになるだろう、なんてことを思う方もおいででしょうけれど
それまでの両親の態度や教育の仕方、ことばの選び方などを考えますと無理だなって感じます。

亡くなった女性たちもそのまま。


彼女たちの立場になり、どんよりとした気分になってしまった読者はそのまま放置でお話が終わってゆく……
「模倣犯」やそのあとの「狐宿の人」といい
被害者が誰一人救われない。

死んじゃったら終わりだから、救われるもなにもないんだけれど


フィクションの小説ゆえに読者には救いを与えてほしかったのです。



ちょっと違うかな、初期の作品ではそう感じませんでしたから
死者を他人扱いしているのがひっかかったのかな。

読者をつきとばしておいて、「え?」と思っている間にお話が終わったような。






そんなどんより気分。
感動も読了達成感もなにもなく、ただ被害者の無念と少女の決して明るくない未来が心を翳らせる。



ほんとにどんよりしちゃったので今夜はこの辺で。




佐藤でした。





「男ってどうしようもないわ」と言った例の女性はこの作品を読んでも
「男ってほんと、もう……」といいそうな気がする。

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sugar(佐藤)です。最近お絵かきに目覚めました字書きです。ピクシブ始めました。http://pixiv.me/khronos442_satoh

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