スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Tag:スポンサー広告 

時空警察調査団第1章15節(修正版)

<前回までのあらすじ>


時空警察調査団に所属するトーマス(仮名)とナップル(仮名)。

これから長くなりそうな気がしないでもない今回からタイトル変えたよ。どうかな?

書き上げるの遅かったので挿絵はのちほどだよ。






 惑星での単調な日々。




 時空の歪みがどこにあるのか、根源をみつけることは困難だ。間だけが虚しくすぎていく。
 ナップルは焦りを感じはじめていた。このまま成果をあげることができなければ、この世界はどのような運命をたどることだろう。

 
 解はひとつ。



 歪みによって消える宇宙。生まれる宇宙。それらが激しく入り組んでいくことによって



 時空は、この世界の全ては崩壊する。



 あらゆる時空間が破滅する。いやね、まだ破滅したことはないんだけどね。




 そんな危機的状況に陥らないとも限らないのに、この男は。






「今日は早めに切り上げて寝ようか。なんかこのデータじゃあ、いくらつきあわせても結果でないよ」
「ふざけんな」
「ぐぼぅっ」
 ボスッと今回娘役を承っているナップルは、父親役のトーマスのみぞおちにおなじみの正拳を捻り入れた。力いっぱいである。


 なんだよコイツのこの余裕。何へらへらしてんのよ。


「ほら、だってだってほら……」
 トーマスがパッドを手渡す。画面がいくつか赤く点滅している。
 それぞれを開くと数値がパタパタと変化した。これらは今まで彼らが調査したデータからシミュレートした結果をあらわしている。

 どれもこれも芳しくない。端的に言えば「この時点でこうしてみたらこうなるよデータ」なわけだが、歪みが著しく改善される様子はない。つまり彼らが調べ、候補にあげたポイントはすべてNGだったわけだ。こうなってはお手上げ。今日はもうおしまいだ。


 だからといって、のうのうとしていていいものかとナップルは思う。
 緊張感がないにもほどがある。

「明日がんばればいいじゃん」
「そういう問題じゃないでしょうが!」
「じゃ何すんのさ」
 言葉に窮する。そう返されると困る。
 うううう、と上目遣いでトーマスをにらみつけるのが精一杯だ。
「でしょ? じゃあまた明日ね。おやすみね。またね!」
 ぱたぱたと手を振ってトーマスは自室へひっこんだ。あっさりした奴だ。



 リビングに1人。ナップルちゃんひとりきり。




 ……そういえばあんまりこういう状況はなかった。
 あれ? なんでだろう。
 ふと気になって記憶をたどってみる。


 今まで置いてけぼりになったことがあったっけ。
 トーマスっていつも一緒にいたっけ? そんなに?
 仕事仲間だからそりゃあ一緒だ。でも自室にこもったり、個人で活動する時以外は


 いつもトーマスは横にいた。ような気がする。
 え? どゆこと?



 どこか心にひっかかりを覚えながら部屋に戻る。豪華すぎる部屋にも慣れてきた。

 シャワーでも浴びて眠ることにしよう。寝る間もなく調整に追われている他の隊員たちには申し訳ないが、適宜休みを取らないことには作業効率が落ち、余計に迷惑をかけることになりかねないものね。ごめん、ゆっくり寝るよ。文句があったらトーマスまでどうぞ。


 
 深夜。かすかなに物音が聞こえたような気がして、ナップルは目を覚ました。

 リビングのあたりから聞こえてくる。トーマスが冷蔵庫でも漁っているのかしら? ああ、違うキッチンはリビングの奥だったっけ。えーっと?
 ねぼけまなこでそっとドアをあけると、きっちりちゃっかりおしゃれをしているトーマスがそこにいた。
「うわっ、ナップルちゃん!」
「……なにしてんのよ」
「え、いや別に」
 ぱた、ぱた、ぱたというスリッパの音とともにナップルがトーマスに迫る。
「なにしてんの? 休むんじゃなかったの?」
「いやあ、起こしちゃったかな。ごめんね」
「なにしてんの」
「ナップルちゃんは寝てていいからね」

「……なにしてんの」



20100217.jpg


「ナップルちゃんこわいですよっ」
 いつのまにかトーマスの胸倉をつかんでいるナップルの目がすわっている。寝起きの女のコワサ最強。
「お座りなさい」
 そのままトーマスをソファへ突き倒す。
 でん!とその前に仁王立ちナップル。
「……さて。どこへ行こうとしていましたか」
「え、あ」
「……どこへ、出かけようとしていましたか」
 トーマスの目が泳ぐ。ピンチだ。
「いやちょっとね、外の空気を吸いに」
「コバ(キャバレー)のところじゃないわよね。だったらあたしに言うもんね?」
「…………」
「また、ね? 悪い癖がでちゃったのね?」
 黙るトーマス。母親に叱られる少年のようだ。年端の行かぬ少女相手にいい大人が情けない。
「誰のとこへ行こうとしていたの? ほら、さっさとおっしゃい」
「……はんぎゃふんぎゃへらろん」
「はっきり! 口を大きく開けて~!」
「…………ァォィさん……」
 ナップルは片方の眉をあげた。
「はぁ?」
「アオイさんとこです……」
 しょんぼりとうつむきながらトーマスがこたえた。
「夜中に女性のとこいくのは紳士のマナーとしてどんなもんなんでしょうか」
「だってアオイさんが誘ってくれたんだもん! 仕事が終わったらちょっとおしゃべりしませんかって言われたんだもん」
「言われたんだもん!じゃありません!」
 ああ、ああ、だからか。だから今日は仕事を早めに切り上げようとしてたわけだ。
 おかしいなあとは思ったんだよね。ああ、そうなんだね。そういう男だったよね。
 ナップルはもう何もかも情けなくなってきた。
「いい大人がなんですか! 自分がちょっと誘われたからって不自然に仕事を切り上げて人が寝ているすきにこっそり抜け出そうなんて」
「あ、あの……」
「何」
 申し訳なさげに上目遣いでトーマス。
「もうすぐお約束の時間なんです」
「あぁ?」
「お出かけしてもいいでしょうか」
 もう! あたしにどうしろと!
 くいっと顎をドアのに向ける。好きにしろということだ。
 パァっとトーマスの顔が明るくなった。
「じゃ! じゃ俺行って来るから! ナップルちゃんはゆっくりねてくれてていいから!」
 元気いっぱい廊下へ向かうトーマスであった。


 が、ドアをあけるところで何かを思い出したように振り返った。
「そだ。ナップルちゃん、これから君は完全監視下に入るから」
「はぁ?」
「といっても位置情報とバイタルサインだけだよ。俺がいない間になにかあったら困るじゃん? 女の子なんだし。それも美少女だし。しーちゃんが見守ってるよ。だから俺いなくても安心してね!」
 なぜわざわざそんなことを言うか!
「あんたはどうなのよ」
「大人だもん! 監視下に置かれたらイヤンなことだってあるさ! じゃねー!」
 ……うわ、手を振って行ったよアイツ。



 完全監視下かぁ。まあ怪しいことしないからいいんだけどさ。
 ? いや、あれ?
 本部を離れ、通常空間へ派遣された隊員って全員本部の監視下におかれてるんじゃない? 非常事態に備えて。
 何を今更言ってるのやら、全くうっとうしいヤツー!

 ふんーっだ!

 寝てやる。

 ついでに寝坊してやるもんね!

 ふーんだ!




ご機嫌ナナメの少女と

上機嫌のイカス男と


キャバレー人気トップの美女と、父親代わりのオーナーと。




時を重ねるごとに歪んでゆくこの宇宙を正常化するために。


男は夜遊びにでかけていくのであった。


大丈夫か、ほんとうに。



「時空警察調査団」 第16回につづくナリ!


配布中です→オリジナルノベルゲーム 「時空警察vol.0.1(試用版)」無料ダウンロードURL
http://www1.axfc.net/uploader/O/so/108771


気が向いたらクリックしてください。

にほんブログ村 小説ブログ SF小説へ
にほんブログ村
スポンサーサイト
テーマ : オリジナル小説(SF)
ジャンル : 小説・文学

Tag:ノベル  Trackback:0 comment:0 

Comment

comment form
(編集・削除用):
管理者にだけ表示を許可
プロフィール

sugar

Author:sugar
sugar(佐藤)です。最近お絵かきに目覚めました字書きです。ピクシブ始めました。http://pixiv.me/khronos442_satoh

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
FC2カウンター
QRコード
QRコード
検索フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。