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時空警察調査団11(修正版)

<前回までのあらすじ>


時空警察調査団に所属するトーマス(仮名)とナップル(仮名)。
時空の歪みの元はまちがいなく歓楽街にある巨大キャバレーのある場所。
しかし修正にとりかかるにはまだあまりに情報が少なくて……





 夜、お夕飯も兼ねて例のキャバレーにでかけることとなった。当分こんな生活が続くらしい。
 ホテルの部屋でひとしきりトーマスたち三人は会話を楽しんだあと、出勤準備のためアオイが先に部屋を出た。「店でお待ちしています」と告げて。


 ナップルはこんな生活いいのか?いいのか、どうだよ! ぐうたらだよ!と頭のどこかで天使がささやくのを感じているのだが、彼女自身アオイの魅力に強く引き寄せられているのも事実。いいじゃん、いっちまえよという悪魔の誘惑にのせられるのは癪ではあるが……悪魔ってほどでもないかな。いざってときの責任は全部トーマスにかかってくるんだから別にいいかー。


 なんて少女の心の動きを知ってか知らずか、トーマスはご鼻歌交じりに出支度をはじめた。昼間のうちに新しい服を何着か買っておいたのだ。もちろんナップルの分も。
「おやぁ、ナップルちゃん。やっぱりかわいいねえ、似合うねえ」
 着替えをすませたナップルを手放しで褒める。
 それはシンプルなデザインの白いワンピース。本人が気づいてない自身の華やかさと調和しており、見ているものに心地よさを与える1着だ。選んだのはトーマス。女性の趣味を熟知している恐ろしい男。


「アオイさんもきっとそういうよ。だって本当にかわいいもんね!」
 ちょっと気恥ずかしい。しかしアオイがほめてくれるならばとも思う。正直うれしい。
 にやける顔を見られないようにナップルはうつむいた。
「ああそうだ、忘れてた」
 トーマスが荷物をごそごそと漁っている。何をひっぱりだしてくるつもりだろう。
「これこれ! これもつけていくといいよ。かわいさ100倍だよ!」
 手に持っているのは花。大輪の花。生花を人工処理し、ヘッドアクセサリーに加工したものである。それからもう一つ、同じく生花を処理したブレスレットだ。いつのまに買っていたんだろう。
「ほらね、こうしてこう…。こっちはこうで、……ほーら!! 鏡みてごらん」
 リビングに掲げられている大きく、かつトンデモ豪奢な鏡の前にナップルを連れて行く。
 鏡の中の少女は、どこぞの星の姫君もかくやという美しさをそなえて立っていた。
「素材がいいんだよね。こんな大きな花だって君の引き立て役がせいぜい」
 嬉しそうに、本当に嬉しそうにトーマスが微笑む。


 ナップルは右上を黙って見上げた。そこには鏡の中と同じ笑顔のトーマスがいた。
「うん大丈夫! あまりのかわいらしさに変なヤツが近寄ってきても俺がこうバン!ってやっちまうから安心して」
「あんたがバン!ってしたら多分相手死ぬ」
「いやあ手加減するから、その点心配ないでーす。万一死んじゃっても上手に誤魔化すから大丈夫でーっす」
「どうやって!」
「消去すればいいでしょ?」
 相変わらずの笑顔で、トーマス。あまりの発言にびくっとなるナップル。
 時空警察による「消去」ほど恐ろしいものは、おそらくこの世界にはない。
「死体がころがっちゃったら……まあてっとりばやいとこ完全分解しちゃえばわかんないわけだし」
 そっちか。そっちの処理方法ならまだどこか納得がいくかな……ってちがーう!
「あんた最高にこわいよ」
 ふふーんと何故か得意げに鼻を鳴らしてトーマスはナップルをドアへ誘導した。
「ではお姫様。どうぞ」



ナップルドレス



 本日もキャバレー・コバは盛況だ。
 トーマスとナップルの2人がエントランスへ近づくと、ボーイたちが穏やかな仕草で扉を開けてくれる。案内にたつ青年は昨日とは別人だが、話は通っているのだろう、スムーズに奥の部屋まで先導してくれる。

「ただ晩御飯をごちそうになるだけなのに、申し訳ないわね」
「彼が望んでるんだ。……それにコバさんにしてみれば俺たちの食費とか、もろもろの出費なんて、全然まったく痛くもかゆくもないんだから」
 確かに、この星の経済を左右しているのは彼といっても過言ではない。いくつかの星を政府ごと買うこともできよう。というわけで金銭面では遠慮することはないのであるが、
「それにアオイさん独り占めしてるし」
「ああ、それは少々申し訳ないかもね」
「他の人に嫉妬されそう」
「されるね。でもさ」
 トーマスはナップルの頭をくしゃっとなでる。
「相手がこんなかわいい子だったら許してもらえるさ」





まるで休暇を楽しんでいるかのようにみえるけど
これも調査の一環。

彼らは優秀な調査員。
必ず時空の歪みの原因をつかむだろう。


自分の心を殺してでも。




それが、時空警察の一員に課せられた義務と責任なのだから。



「時空警察調査団」 第12回につづく!


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sugar(佐藤)です。最近お絵かきに目覚めました字書きです。ピクシブ始めました。http://pixiv.me/khronos442_satoh

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